【コラム】
育休をチャンスに、人生の新しいステージへ【ママボラン振り返り総集編-後編】

※ママボランでボランティア中の浜本晴菜さんにコラムを書いていただいています

いよいよ最後のママボランコラムとなりました。

2018年9月、不安と期待で胸がいっぱいの状態でスタートした私のママボラン活動。「人生に1度あるかないかのこの経験と気づきを書き残しておきたい」その一心でつづったnoteをママボランのFacebookページでシェアしていただき、2回目の更新でコラム連載のお声がけをいただき、2週間に1回自分の学びと気づきを言語化する習慣を手に入れました。

おかげさまで前回の「ママボラン振り返り総集編-前編」は、ママボラン先であるコドモンのみなさま含め、多くの方にシェアや感想をいただき、後編へのポジティブなプレッシャーを感じながらこの2週間、思考を深めてまいりました…(笑)

最後はやはり、ママボランのコンセプト「キャリアのブランクをブライトに」に則って、これからのキャリアをよりブライトにしていくために復職後にママボランでの経験をどう活かすか、をまとめて総集編のしめくくりとさせていただきたいと思います。

私がコラムを通してずっと書き続けてきた育休中のテーマは「会社の中でも外でも自分らしく働き続けるための準備期間」です。今までの私は「会社の中」と「会社の外」の間に壁をつくってきたように感じます。会社の中では大きな企業だからこそできる規模の案件やテーマを通して、やりがいを持って仕事に取り組んでいました。会社の中ではできないことやお金をもらえなくてもやりたいことをパラレルキャリアとして会社の外でやっていました。どちらも私にとってはやりがいがあり、好きなことや得意なことを活かせる場ですが、会社の中と外はあくまでも「パラレル」であり、交わることはなかったように思います。

ですが、この育休を通して「会社でどう働くか?」ではなく「会社とどう働くか?」という視点が身につきました。ママボラン先のコドモンをはじめ、複数の企業やプロジェクトでの活動をする中で、その組織や団体の中に所属してどう動くか(動かされるか)、ではなくそれぞれと接続しながらどう動くか(動かすか)、と考えるようになりました。育休に入る前は、本業の会社の中でいろんな仕事やテーマに携わることにやりがいを感じていましたが、会社は自分の「接続先」の1つという感覚になりました。私がイメージするこれからの働き方は、自分が中心にあり、私を取り囲む形で本業の会社だったり、コドモンやほかの企業、かかわっているプロジェクト、コミュニティなどが大小接続されているようなイメージです。

自分のキャリアを会社ありきで捉え、会社の中で機会が巡ってくるのを待つのではなく、自分から主体的にチャンスをつくり出すというマインドを手に入れたように思います。

学生時代、そして社会人になりたてのころ、多くの人は責任がなく、失敗を許され、カラカラに乾いたスポンジのように仕事の実績づくりやインプットに飢えていたと思います。何もない分、自由でした。

それが年次と年齢を重ねるにつれて、会社や社会のことが分かってきて、実力や実績もつき、責任のある仕事も増えてきます。そうすると多くの人は段々自由がなくなっていく感覚になるのではないでしょうか?「あのころは良かった」「がむしゃらに仕事に取り組んでいたころが1番楽しかった」という愚痴のようなつぶやきも聞こえてきます。でもそれは本当に事実でしょうか?

責任がなく、自由で、空っぽのころが、人生で1番楽しい時期なのでしょうか?私は21歳で今の会社に入社して右も左も分からず、先輩の背中を追いかけて見様見真似で企画書を作ったりコピーを考えたりしていたころもそれはそれで楽しかったけれど、仕事の目的が分かるようになり、人間関係もでき上がり、誰に何を依頼し、どんな戦略でアウトプットすれば結果の最大化につながるのか?をカチカチとパズルゲームのようにコントロールしてディレクションする感覚は年々自由にできるようになっていると感じます。頭の中のストックや、引き出しの数は毎年増えます。やっている仕事も変化しますし、パラレルキャリアの引き出しに入っていたノウハウが本業の仕事に役立ったり、その逆も起こります。「仕事」という世界が広がるごとに、私は年々、どんどん自由になっている。歳を重ねることもまた、自分の深みが増して、自分が幸せだと思う範囲が広がっていくような感覚があります。

ママボランをした半年間を通して、私は自分の見えている世界が開けたように感じます。今までは、「会社を通しての世界」「パラレルキャリアを通しての世界」と小さな世界がそれぞれバラバラのファインダーから見えていた感覚でしたが、ママボランでの活動や育休中に別の企業とかかわった経験で「会社を通して見る世界」の幅が広がりました。自分の会社だけではなく、規模も働き方も人もまったく異なる別の企業のファインダーを通して見る世界を知ることができました。

私は胸張って「仕事が好き」と断言できるのですが、その感覚がママボランを経てアップデートされましたと感じます。私にとって「仕事」とは「複数の視点に立って世の中を見ること」です。いろんな世界を見るためには、さまざまな種類のレンズが必要になります。そのレンズが会社員、ママボラン、社外活動、パラレルキャリア、コミュニティ活動などにあたり、自分に接続する「レンズ」をいかに増やしていくかが人生の選択肢を増やし、見える世界を広げていくのだと思います。

「育休」は、本来は仕事から離れ、育児に専念するための休暇なのかもしれません。今回の育休で、私は1度たりとも仕事から離れたことはありませんでした。自分の仕事や働き方に対する価値観ととことん向き合い、内省と言語化をくり返したり、復職に向けた両立体制を整えたり、子育てと仕事を続けていくためのマインドセットを身につけた期間でした。

「育休」とは、働き盛り世代が子どもを産んだ後も働き続けるための、キャリアを見つめなおすボーナスタイムなのかもしれません。立ち止まらずに働き続けていたらきっと気づけなかったことや、築けなかった夫婦・家族の絆や新しい人間関係がたくさんあります。育休をキャリアのブランクではなく、この先の人生をブライトにするためのトクベツな期間ととらえてそれぞれが納得する有意義な過ごし方を実践することで、その後の人生を豊かにすることにつながればと思います。

働く子育て世代には時間がありません。仕事に育児に家事に、常に手いっぱいです。でも時間がないからこそ、自分の欲求があぶり出されて、本当にやりたいことしかできないようになっていきます。「自分じゃなくていいこと」「人に任せられること」は潔く手放して、自分にしかできないこと、本当に心からやりたいことに自分の時間を使う働き方をしていきたいです。

この育休中、私はそこにとことん向き合えたと感じています。人生の中で「やりたいこと」は常に両手にたくさん抱えていました。でも時にはそれが重荷になり、動きまで遅くなってしまう。そこに子どもや家庭が乗っかってきて、どんどん身動きが取りづらくなるのは嫌でした。

育休を通して、「やりたいこと」から「本当にやりたいこと」へ解像度を上げ、荷物を減らして身軽になった感覚です。子どもを産み、歳を重ねるごとに荷物と負担を増やすのではなく、私はどんどん自由に身軽になり、そのパワーを使って「本当にやりたいこと」への接続先を増やしていきたいです。

育休を転機に、これから人生の新しいステージが始まります。どんな環境、役割、人間関係においても、「自分」であり続けること、自分の心が引っ張られる方へ進むことがチャンスを引き寄せ、私をより良き場所へ導いてくれると信じています。

育休中に自分と向き合い、自分らしいキャリアを歩むことの重要さに気づかせてくれたママボラン事務局のみなさま、その自分らしさを活かして仕事をさせていただいたコドモンのみなさま、そして支え励まし合ってくれた育休中の仲間たち、毎回コラムを楽しみにしてくださった読者のみなさま、半年間本当にありがとうございました。

育休を経て自分らしく働き続けることがママたちにとって、そしてママたちを取り巻く人たちにとっても選択肢を広げ、新たな世界につながるきっかけになりますように。そして、私自身もそれを実現する姿を体現しながら、1人でも多くのキャリアに悩むママたちの背中を押すきっかけとなっていきたいと思います。

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